About us

いつもと変わらない

味のしなくなったガムを、何の疑問も感じず噛んでいる。

気付けばもうこんなに日が経ってしまった。

過去を模倣した今日をただ過ごすことに慣れてしまった時、

気付けば未来は、

車の速度計が法定速度を超えてしまう程アクセルを踏み込んでいた時の様に、

気付いた時には遅く、ただ死に近づいていくだけかもしれない。

小さい頃、明日が始まることにワクワクして眠れずベッドの中で夜更かしした事や、誰が見ても大言壮語な夢物語を叶うものだと信じていたのはいつの時代だったか?

我慢、抑制の旧態依然の教育や社会だけのせいじゃない。

それに抗うことを自ら止めてしまったあの時かもしれない。

気付けなかった、いや気付いていたのに、見えないフリをしたあの時だったろうか。

死は誰にも訪れる。諸行無常だ。

もしかすると死ぬために生まれてくるのかもしれない。

死に近付きながら、もはやここまでと諦め、あとは地獄の門に吸い込まれていくのか。

傷だらけになりながらも、人生の目的を探す航路に向かうのか。

僕はいつだって後者でありたい。

だがまだ何も生まれていない。

こうやってまだ遅くないと言い聞かせながら、この如何にもな自分語りを笑ってくれていいし、馬鹿にしてくれていい。

熱量が共鳴し合う日が来るまで。

Anello+代表 田中裕章